著者紹介
最小化

清水秀登
昭和12年6月16日生

◆山口植物学会役員
◆周防巨木の会主宰
◆風子会代表
◆山口地学会会員

            
 
 
針葉樹林
最小化

マツは本来やせ地や崖、海岸など条件の悪いところだけ生えていたものだ。

人間が農地の創出や燃料用として照葉樹林を消滅させてからはマツがはびこるようになり山に君臨するようになった。

しかし近年山林も経済的効率を上げようという動機からスギ、ヒノキへの植林が進行している。特に山口県では林業行政が新党しているのであろうか、ほとんどの谷はスギ林に、その他の部分はヒノキ林に置換されている。

針葉植樹林の問題点は、根が表層部にだけ浅く張るので、倒れたり、地滑りを妨害しにくいことである。また、育成も早いだけに伐採も早く、皆伐後の数年間は表土の保護はゼロに等しい。

間接的にはその伐採のために林道工事を伴い、その表土の崩壊に手助けをもしている。

            
 
 

目次



参考文献
最小化


防長風土注進案 (1983年)


山口県風土誌〈第1巻〉(1972年)


山口県風土誌〈第5巻〉(1972年)


山口県風土誌〈第9巻〉 (1973年)


◆岩国市史

防長風土記 (1957年)


玖珂郡志 (1975年)


◆日本の滝 上・下 土屋書店・渡辺晃一

防長百山 (1977年)


◆やきもの風土記 マツノ書店・神崎宜武

◆長門周防の伝説 第一法規・松岡利夫

山口県地名考 (1978年)


◆西日本の山釣 釣りの友社・山本素石

◆日曜の地学 山口地学会

沢登りの勧め―渓谷美を楽しむ知識と技術 (1978年)


◆日本の地形 岩波新書・貝塚爽平

◆その他

            
 
 
関連サイト
最小化

 Cray's Whisper

VACCO HOSTING SERVICE

Browntongue

LLP en

玖珂隕石に光をあてよう

防長四十八滝

防長四十八渓

            
 
 
No.04 足谷峡(仮称)
最小化

錦町

<杣道>機関紙〃マップ〃72号の中より繩田米三氏の文を引用する。

 この夏、私にとって、羅漢北西の沢に次ぐ2度目の未踏の沢である。中国自動車道工事によりこの一帯の美しい沢が次々と壊されていく昨今、原型のままの姿を一目でも見ておこうという思いで入谷した。

宇佐川が大きく蛇行している柳ヶ瀬部落で、向峠へ通じる橋の下の河原へ車を置いて、宇佐川本流を沢の出会いまで溯行する。雨天続きで水量もあり、とても渡渉できないと思ったからだ。激流と虻に悩まされ、この溯行に35分もかかった。

入り口から10分足らずでまず2.5メートル程の小滝に出会う。水量の多さもあり右岸を高巻く。ここから5分ばかりの所にちょっとした廊下があり、すぐF2が現れる。上段10メートル、中段7メートル、下段10メートルの三段からなるそれは、下からはその全貌がつかめないほど、極端に蛇行している。私達は右岸を15メートルほど高巻いたコブから、強引に中段の滝の下に降り立った。

中段の滝の左岸を高巻き、上段の滝を見る。いい滝だ。もう少し水量が少なかったら直登としてみたいと思う程である。2 度アタックしてみたが、ホールドが少いうえに水量に押されてうまくゆかず、右岸を登った。

ここからすぐの所にF3の2段の滝がある。上段6メートル、下段8メートルのその滝の右岸を高巻いて5分も行くと、右岸よりナメ床の美しい枝沢が落ちている。さらに15分も進んだ地点にF4 の7メートルのスダレ状の滝がある。ここは上部がナメ床で、途中釜もあり、水遊びには最適だ。沢の水面とそれを覆う木々のシンメトリカルな様がいい。さらにはイワタバコのピンクの小さな花と、苔の緑のコントラストがいい。

F5はゴルジュの滝だ。

F6上部で昼食をとる。ここからあたりはただっ広くなり、よく手入れされたヒノキ林があって沢も終わり近くなった感じがただよう。

20分ほど歩くと、引水用の堰堤がありすぐ二俣に分かれている。右側の沢を2、3分進むと6メートルのナメ滝がある。F7だ。ここらよりヤブとなり、F8を過ぎる頃には一層ひどくなったのでギブアップして尾根づたいに林道へ逃れた。

この沢は小五郎山と容谷山との間を下刻している。すぐ北側の容谷の沢がかなり老成しているのに、こちらの沢は若い。この差は断層が関係しているか否かによるのであろうと推定する。

林道が右岸の高い所にあり、平行して中国自動車道がF2のちかくをまたいでいる。この林道は向峠の平坦面より延びているもので源流近くまで通じている。

繩田氏の文が書かれた時点では、F2あたりの核心部が十分踏査されていなかった。過日、繩田氏と福江氏(会員)と3人で、出来るかぎり水流に添う溯行を試みた。きびしい岩壁にさえぎられて完全直登はならなかったが、全容は明確になった。そこで溯行図の滝番号と本文のそれとが一致しないことを考慮に入れて読み直して欲しい。

沢として全く知られていないが、浦石峡に次ぐ素質を持ち、溯行にはより高い技術を要する。残念ながら、ウデに自信のある人にしかおすすめできない。 なお中国自動車道足谷大橋の傍若無人ぶりには腹立たしい限りだ。