美和町
弥栄峡の北に位置する小瀬川ダムの西側、つまり山口県側から湖水に注ぐ沢が三本ある。二代木山塊を刻んでいるので、上、中、下と区別して仮称する事にする。
地図上での判断は中、上、下の順に内容が低下すると思ったが、実際には逆になっている事がわかった。下二代木沢はダムの園丁にほど近い所に注いでいる。つまり国道から右岸に移り、100メートルも進めば沢口で、探せば沢に沿う踏跡道が見つかる。
ところが少し進んだと思うと踏跡が消えるので、川床をたどるとよい。200メートル位奥で川が突如急勾配になる。第一アクセント部で、8個の滝が集っている。中心となるのが5メートル、8メートル、7メートルの三段の滝で、ここは左岸をアタックする。見かけに比して登りやすく、素手で充分である。
ここをやり過ごすと沢床は平凡に帰り、やがてまた第二の急勾配が出現する。ここの中心は12メートルの二段の滝で、その前後にいくつかの滝がくっついている。この滝のアタックは、ザイル使用ならば右岸をさもなければ、左岸のヤブに逃れて巻くのも一法である。
このF15をかわすと、その奥は快適なナメ床ゾーンだ。露岩の川床に小滝が次々と現れる。川幅があまりないので、クモの巣がわずらわしいが、これは木の枝を片手に持って払いつつ前進しよう。
200メートルばかり進むとF26の二条の滝に至る。8メートルばかりで、直登の練習相手にころあいである。ここから先は沢床に土砂もみられる普通の沢だが、小滝の方は適当な間隔で登場し、退屈させない。
F30の三段滝に到着すると、そこから先の渓態はぐっと低下する。両岸がすべって川中にせり出していたりして、歩きづらくなるので、引き返すのが利口であろう。
この沢は、アプローチ部を除いて変化に富んでおり、楽しめる沢である。ただし、植生の方は、小柄な松林の連続で見るべきものはない。ナメ床が多いのは、花崗岩で構成されているからである。